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道具

  • Day:2016.01.29 16:17
  • Cat:雑談
道具について。

革製品を作るのに手は一番大事な道具ですが、それを補助するものとしての道具は必要です。
私は道具が好きで街を歩いているときにも、まず金物屋さんに目がいきます。
イタリアにいるときも週末は蚤の市で古い道具を漁っていました。
ハンマーだけでも10本くらいはあるかと思います(笑)。

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一部ですが、これらの道具に助けられて、もの作りができます。

道具自体の外見はイタリアやフランスのものがかっこいいと思う時がありますが
良い商品を作ることが目的なので利便性の高いものを選んで使っています。
私は革包丁を使っていますが、
日本の職人さんの中には研ぐ必要のないカッターが一番便利で使い易いという方もいます。

反対に道具自体にこだわりがあって、
利便性だけでなく使いたいか使いたくないかが重要で
機能性より見た目や使っていて心地が良いかで選ぶという方もいます。
製作するには集中力はもちろん、製作意欲が湧くか否かのテンションも大事なので、
道具から入るのも悪くはないとは思います。
ただ、これで商品の仕上がりに悪影響を起こすのであれば、本末転倒ではないでしょうか。

個人的には道具本来の目的は物を作ったり、
何かをするために用いる器具であり、他の目的に利用されるものなので、
コレクションとしては主役ですが製作するときには脇役に徹してもらいます。

イタリア=職人というイメージがあったので(実際、職人さんは多いので間違いないですが・・・。)
道具にも相当こだわって、もの作りしているのではと想像していましたが
私が見たイタリアの職人さんは思っていたより、道具の扱い方や手入れは雑でした。
刃物を研ぐのも、研ぎ棒でササッとやるくらいで
切れ味はあまり良くなく、頼まれて砥石で研いであげたことがあります。
日本の包丁を貸してあげるとイタリアの職人さん達は皆ファンタスティックと切れ味に驚いていました。

特に刃物に関しては日本のものが一番だと思います。
これはイタリアの家具職人さんも日本のノコギリは切れ味が違うと言ってましたし、
イタリア料理の世界でも日本の包丁は人気で
厨房に置いておくと盗まれることが多いとの話を聞いたことがあります。
日本の刃物技術はさすがなんだなと感じます。

機会があれば、イタリアで買い集めた古い道具コレクションを紹介したいと思います。
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素材

  • Day:2016.01.26 14:29
  • Cat:雑談
素材について書きたいと思います。

まず、私が使用する素材は革・生地・芯材・金具・糸あたりでしょうか。
それぞれ、その中で何が良いものなのか?
これは品質的な良し悪しだけでなく、製作するものに適しているか否かも考慮しなければいけません。

品質の良し悪しの判断材料は原材料や製造方法等ありますが、やはり見た目や触れた感じの印象は大事です。

革で言えば、発色の良さ(生産国で色出しはかなり変わってきます)
手にした時に単に固い・柔らかいではなく、しっとりとしていて、
繊維がしっかりと詰まっているものがいい革だなと作り手としては思います。

適しているか否かについては
いくら良い革でも固い革で縫い返し(縫ってからひっくり返すこと)のバッグ、
ソフトな革でカッチリしたビジネス鞄を作るなど。
こういった作り方は本来、素材が持っている性質を活かしきれないと思います。

もちろん固い革でも薄くすればひっくり返せますし、
ソフトな革も芯材を貼れば、ハリが出てくるので問題なく作ることはできます。
ただ、個人的には素材そのものが持つ魅力・特徴を引き出す、もの作りを目指しています。
究極的にはお寿司屋さんのようなイメージ。

革以外も同様で
まずは見た目と触った感じ、原材料をチェックして、適しているかを判断します。
また反対にこれは気にいった、どうしても使いたいという素材があれば
それに合わせた商品や作り方を考えていきます。

これは木工でも料理でも一緒だと思います。
素材と製法、デザインの3つがうまく組み合わさったものには何かしら雰囲気が出てくる気がします。
常に新しい素材は出てきますし、それに合わせて作り方・デザインも考えなければなりません。
これといった答えはないので日々勉強です。

イタリアでは革製品が有名なので素材も最上級のものが揃います。
また、革にしても金具にしても素材自身から色気のようなものを感じます。
これは、やはりイタリア人の気質が出ているのしょう。
個人的にはイタリアの素材が好きで良く使っています。

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AVANZOシリーズ

  • Day:2016.01.20 10:32
  • Cat:商品
久しぶりに商品の紹介。
野性味を感じるAVANZOシリーズです。

このシリーズはバダラッシ・カルロ社というタンナーのハバナという革を使用しています。
この革も以前、紹介しましたミネルバ・ボックスやリバースと同様
イタリアの伝統的な鞣し方法であるバケッタ製法を蘇らせて作られています。

ちなみにバケッタ製法とは植物性タンニンで鞣したものに牛の油を加えてじっくり鞣す方法です。
とても時間の要する製法ですが、その分、油分が多くしっとりとした温かみのある革になります。

ただ、このハバナという革は中世のバケッタ製法の革をイメージして作られたもので
むら染めによって仕上げてあり、かなり荒々しい雰囲気を醸し出しています。
仕上げのむら染めによる色の入り方で一枚一枚かなり個体差があります。
量産などで使用するには色ブレが生じるので取り扱いが難しい革ですが、
反対にそれが魅力的になっている革でもあります。

この「AVANZO」とはイタリア語で「余り」という意味で
はみ出した部分から生まれる、革の変化に遊び心を感じるシリーズとなります。

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まずはトートバッグです。
サイズはW44.5×H33×D11cmとたっぷりありますので何でも放り込んで使って頂けます。

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持ち手は肩にも掛けられる長さになっています。

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裏地はありませんが、内側にはオープンポケットとファスナーポケットが前後に付いてますので
携帯、財布や鍵などは分けて入れることができます。
底には鋲が付いてますので、下に置く際にも気になりません。

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続いて財布です。
サイズはW11×H14×D3cmの中型サイズの二つ折りになります。
深さがありますのでお札は余裕を持って収納できます。
また、中仕切りがありますので分けて入れられます。

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カード入れは4枚です。
使い始めはきついと感じますが使用と共に馴染んできます。
馴染んでくれば、一ヶ所に2枚づつくらいは入るようになってきます。
ただし、使い始めは丁寧に一枚づつ入れて使っていただいた方が良いかと思います。

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カード入れの反対側には大きめの小銭入れが付いていますので小銭もたっぷり入ります。

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カード入れと小銭入れの後ろはフリーポケットになっていますので
カードはもちろん、領収書などちょっとしたものを入れてお使い頂けます。

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最後に名刺入れです。
サイズはW11×H8×D2cmで
名刺は約30枚と反対側にカード入れが1枚入ります。

このシリーズの開閉はすべてホック付きのベルトになっています。
最大の特徴はイタリアらしい一本針の手縫い(Cucito a mano)による仕立てです。
使い込むとツヤが出て、はみ出している革の部分がヨレて更にワイルドな表情になってきます。
個性的な商品をお好みの方にお勧めです。

トートバッグは灰色ベースにむら染めと茶色ベースにむら染めの2色。
財布と名刺入れは上記の2色と青ベースのむら染めの3色です。

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これは名刺入れの茶色ベースの経年変化です。
左が約2年使用で右が新品です。
色が濃くなり、ツヤ感が増しています。

下記のサイトにて販売中です。

スタイルストア
minne
Creema
iichi

機能

  • Day:2016.01.13 13:42
  • Cat:雑談
デザインに引き続き機能について。

辞書では
ある物が本来備えている働き。
全体を構成する個々の部分が果たしている固有の役割。また、そうした働きをなすこと。
「心臓のー」「言語のー」「正常にーする」

革製品に関しても機能性が伴っていないと、ただのオブジェになってしまいます。
バッグであれば、ものを入れて運べる、片手、もしくはリュックなら両手が自由になる
靴であれば、足を守って歩行を助けるなど。
なので、機能と一緒に形が決まっていくとも言えます。

機能重視でデザインは二の次、むしろ必要ないと言われてしまうと
バッグで言えば、ナイロン製のポケットがたくさん付いているものには敵いません。
確かに化繊のものは機能性に優れていて、
私もアウトドアジャケットやナイロンバッグなどは愛用していますし
見た目にもかっこいいものがたくさんあります。
ただ、インテリアやファッションの世界で機能性だけ、化学素材だけになってしまうと
人間味の感じない冷たさを私は感じてしまいます。
なので、天然素材を使うのであれば、
機能性は備えつつ、ある意味制限された枠の中でどうデザインを活かしていくかだと思います。

使うという機能的な面と飾るという装飾的な面がうまく合致した時は最強です。
つまり、民芸の言葉を借りれば、
用の美という実用性の中に美しさがあり、目にした時、手にした時に心惹かれ満たされるものとなります。

ちなみにスティーブ・ジョブズは
"Design is not just what it looks like and feels like. Design is how it works."
「デザインとは、単にどのように見えるか、どのように感じるかということではない。どう機能するかだ。」
と言ってます。

見た目より、機能を重要視しています。
ただ、Appleの製品は外見もシンプルで美しいと思いますし私は愛用しています。
機能を追求してたどり着いた美しさ、機能美を感じます。
用の美には人間味や生活感も含んでいる感があるので若干、意味合いは変わってしまう気はしますが
何れにせよ、機能と見た目の双方を満たすという点には近しいものがあるので
デザインをする者からすれば目指すべきところであります。
そこにたどり着くのはなかなか難しいと思いますが・・・。

話はちょっと逸れますが、最近は生活する上でほぼすべてにおいて効率的、機能的で便利な世の中です。
特に日本は至れり尽くせりで帰国した当初は反対に違和感を感じました。

イタリア人はマイペースで仕事をして楽しそうに生活しています。
ただその反面、いい加減なので利用者側からするとサービスレベルはあまり高くありません。
また、日本とは違い古い街並みを残すため機能性で言えばゼロのものが沢山残ってます。
私が住んでいた古いアパート入口の鍵は開けづらく慣れるまで自分の家に入れないことも度々。
築何十年、何百年の建物が当たり前なので電気や水のトラブルはしょっちゅう起こります。
さらに修理の人が来るにも時間が掛かり、何度かホテルに泊まらざるを得ないこともありました。
ただ、慣れてくるとこれがイタリアらしさで、いまではいい思い出です。

こういった国民性が素敵な景観と美味しい料理などの文化、
ずば抜けた美的感覚を生み出しているのかなと思うようになりました。
機能だけでない情緒的な面に目を向けてみるのもいいのかも知れません。

デザイン

  • Day:2016.01.05 17:00
  • Cat:雑談
今日から私の仕事に関することとイタリアでの経験も織り交ぜながら
様々なテーマについて書いていきたいと思います。

-デザイン

まず、デザインって何なのか?
デザインという言葉は普段、よく耳にすると思いますが
意味を理解した上で使っている人はどれくらいいるのでしょうか?
正直、私自身も見た目だけの意味で使ってる場合が多いです。
本やネットなどの媒体で色々と書かれていますが、
ざっくり簡単にまとめると下記のようになるかと思います。

辞書では
①下絵。素描。図案。
②意匠計画。生活に必要な製品を製作するにあたり、その材質・機能および美的造形性などの諸要素と、
技術・生産・消費面からの各種要求を検討・調整する総合的造形計画。
「建築ー」「衣服をーする」

簡単に言うと①は見た目で②は設計と問題解決。

一般的にデザインという言葉は「かっこいい」「おしゃれ」とか
表面的な意味での使い方をしているが、本来は問題解決をするために計画・設計して
そこに表層的なデザイン(見た目)が乗っかってくることらしい。

見た目だけにこだわってしまうと「誰のため」「何のため」という
本来の目的が達成されずに意味のないものになってしまうとのこと。

バッグで言えば、ものを運ぶものだから、
見た目が良くても何も入らない、運べないものは
バッグをデザインしたとは言えないことになります。
問題解決するために設計し、それが表情となって美しさやかっこよさが現れたときにいいデザインとなります。

ただ、矛盾してしまうかもしれませんが、
第一印象で美しい・かっこいいと感動を与える表層的なインパクトも大事な要素だと思います。

車で言えば、①は輸入車で②は国産車とも言えるかもしれません。
最近はだいぶ故障は減ったようですが、
昔、イタリアのフェラーリは雨の日、水漏れするから乗ってはいけないという話を聞いたことがあります。
これこそ、車としての本来の目的は満たしてなくても、
圧倒的なかっこよさやエンジン音などの表層的な面が全てをカバーしてしまう例だと思います。
ですが、ここまでブランド化していると
ステイタスになる、所有欲を満たすということで言えば②になるのかもしれませんが。

結局、ここまで書いてきてデザインとは何なのか、分かったような分からないような。
最終的には各々が見て触って、使ったりして
「かっこいい」「美しい」「便利」などと感じれば、その人にとって良いデザインとなり、
その視点から見ていけば、反対にデザインとは何か?に近づける気がします。

ちなみにデザイン大国といえばイタリアですが
私の経験と知り合ったイタリア人に関して言えば、己の感覚を信じて作りたいものを作って、
どうだぁ~いいだろ~って感じで日本人に比べるとかなり大雑把で細かいことは気にしません。
基本、物事は大枠で考えて進めるというか、行き当たりばったりな感じでやっているように見えます。
ただ、最後にはそれなりにまとめてしまうアドリブ力と美的センスはすば抜けていると感じます。
こればかりは国民性、生活環境の違いによるところが大きいので、日本人には真似できないと感じます。

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。
Felice Anno Nuovo!!

数年ぶりに日本でお正月を過ごし、
家族や親戚とも会いゆっくりできました。

早速ですが、前回の続きでデザインについて明日にでもアップします。

今年もよろしくお願い致します。
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