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デザイナー・職人冥利

  • Day:2015.03.27 21:01
  • Cat:雑談
昨日、財布(Portafoglio)を購入してくれたオーストリア人の男性から頂いた言葉が
デザイナー・職人冥利に尽きる瞬間でした。
革の使い方・このパターン(Cartamodello)の取り方を初めてみたと仰って頂き、
作り手の意図を説明する前にお客様側から指摘されたのは初めてでした。

かなりマニアックな部分ですが、そこがその財布の雰囲気を醸し出しているポイントであり
私の拘ったところだったので純粋に嬉しかったです。

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一見するとただの二つ折り財布ですが、一般的なものとはちょっとした違いがあります。
ただ、興味のない人からしたら、全くどうでもいいところだとも思います。
そのうち種明かしをしますね。
()内はイタリア語です。
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革包丁

店には流しがないので、週末、家でまとめて包丁を研ぎます。

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当たり前ですが、少しずつ少しずつ短くなってきます。

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上が去年おろした包丁で下が5年以上は経っていると思います。
これ以上、短くなると研ぎにくくなってきますが、
いまこの包丁が一番使いやすくしっくりきます。

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革包丁は鋼と鉄の二層構造になっていて、刃の裏側が鋼で表側が鉄です。
先端の細いラインが鋼の部分です。

研いだ後は革に吸い込まれるような感覚で裁断することができます。
ちなみにイタリア語では革を切るナイフのことをトリンチェット(Trincetto)と言います。
また、Trincettoは紹介します。

使用している皮革について 3

ONE OVER ONE 1/1で使っている革の続きです。

今回はリバース(Reverse)です。

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バダラッシ・カルロ社というタンナー(Conceria)のもので
イタリアの伝統的な鞣し方法であるバケッタ製法を蘇らせて作られています。
バケッタ製法とは植物性タンニンで鞣したものに牛の油(Sego)を加えて鞣す方法です。

非常に時間の要する製法ですが
その分、革らしい革で油分が多くしっとりとした温かみのある革です。

Reverseとは英語で上下・表裏を入れかえる、逆にするという意味がありますが、
まさしく名前の通り、革の裏側を加工してそこをメインに使う目的で開発されたものです。

動物にも人と同じようにシワやキズ、しみなど生きてきた証があります。
それが他より目立つものがリバースとなって生まれてきます。

裏の床面(carne)をメインと考えられているため、
表側の吟面(fiore)はほどんど仕上げ加工はされてません。
よって、他のバダラッシ・カルロ社の革より、
さらにナチュラルでラフな雰囲気を持ち合わせており、革らしい革だと思います。
また、裏側が加工されていることによって適度なハリ感があるのも、この革の特徴です。

この魅力的な吟面(fiore)を使わないのはもったいないので
表裏のコンビネーションを活かし、
ONE OVER ONE 1/1ではバッグ・小物等に使用しています。
()内はイタリア語です。

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カッシーネの蚤の市

毎月第3土曜・日曜に開催されていたバッソ要塞の蚤の市が
カッシーネ公園に先月から移動したので行ってきました。

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先月、バッソ要塞に行ったところやってなかったので、
おかしいなと思っていたところ、どうやら工事があるとかで
しばらくはカッシーネになるそうです。

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出展者はいままでと基本同じようですが
特にアナウンスがなかったのでいままでのお客さんは???だと思います。

前より車を停められるところが多いのが、
唯一バッソよりはいいかなと出展者の方は話してました。

いままでのお客さんが戻ってくるにはしばらく時間か掛かるのではないでしょうか。
公園の入り口でやってますので、週末の散歩がてらにお勧めの蚤の市です。

古い秤

先日、ディスプレーを変えました。

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さおばかり(Stadera)という昔の市場などで使われていた秤(Bilancia)の一つです。
小物などを乗せるのにちょうどいい大きさです。

鉄製でちょっと重いのが難点ですが、存在感は抜群にあります。
いつも壁に何かを吊るす場合は釘1本ですが、今回は2本にしました。
()内はイタリア語です。

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ベルトの剣先

幾つか新しいベルトを考えています。

ベルト(Cintura)は革の種類とバックル(Fibbia)のデザインが重要ですが
剣先と呼ばれるベルトの先の形によっても
大きく印象が変わってきます。

左から(剣先の形の名称は人それぞれ呼び名違うので参考までに)

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-V字タイプ
剣先の基本とも言える形です。

-角丸タイプ
V字よりカジュアルです。

-スクエアタイプ
シャープな感じです。

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-ブレードタイプ
角丸よりラフな感じです。

-U字タイプ
この形もV字同様、ベーシックな形です。

また、革が1枚か2枚を張り合わせたタイプかによってもイメージは変わってきます。

-1枚革タイプ
デニム・軍パンなどカジュアルなスタイルに合わせやすく、
一枚革なので通常は厚みのある革を使用しています。
よって、無骨さが出てくるかと思います。

-2枚革タイプ
ステッチが入ることによって引き締まりスマートさが出てきます。
スーツなどにはこちらが一般的だと思います。

ベルトも革の種類、1枚か2枚か、それとも3枚か(芯材等を入れる場合)
バックル・剣先のデザイン、それらを組み合わせると無限に形があります。
シンプルなようでなかなか奥が深いです。

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コバの仕上げ方

革のコバ(La costra)について書きたいと思います。
ちなみにコバとは端っこのことです。

革製品づくりをしている方が挙げるこだわりポイントには
必ずと言っていいほどコバの仕上げ方が上位にきます。

それくらい様々なやり方・道具があります。

何も手を加えない切り目

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糊で磨いたもの

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染料を入れてから糊で磨いたもの

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ヘリ返したもの(La rimboccatura)

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飾り捻(Il segno a caldo)を入れたもの

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上記の写真を見てもらえれば、
何となく分かるかと思いますが、それぞれ雰囲気が違います。
簡単に言えば、手を加えるほど表情が締まって上品になってきます。
なので、反対にラフに仕上げたい場合は何もしないか、工程の引き算をします。
あとは作り手の好みによるところもあります。

糊と言ってもたくさんの種類があり、人によっては水だけで仕上げたり
あるいはアラビア糊を使う方もいると聞いたことがあります。
一般的には海藻が原料のふのりやCMCやトコノール等の革専用のものが販売されています。

ただ、糊などで磨くのは日本的でヨーロッパでは顔料系(Pigment)をメインに使います。
スーパーブランドのコバを見てもらえれば、
分かるかと思いますが、染料に比べると表面に乗ってる感じがあります。
これにも種類があり、ツヤがあるもの(Lucido)とツヤ消し(Opaco)があり、
塗ってから熱で仕上げたり、そのまま放置して固めたりします。

以前、リネアペッレでたまたまデモンストレーションで見た最新のコバ専用の顔料では
濃度が高く一回サラッと塗るだけで綺麗に仕上がるものもありました。
それはたまたまベルト用の機械でしたが、
ベルトをその機械に一回通すだけで綺麗に仕上がるというものでした。

スーパーブランドなどが取り入れるこういった最新機材等は日々進歩しています。
もちろん、手仕事は好きですし残ると思いますが
新しいことにも常にアンテナは張っていたいと思います。
()内はイタリア語です。

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ちょっとした木工 2

もう一つの木工仕事です。

道端で拾った家具のどこかのパーツ。

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これも洗ってからペーパーヤスリをかけて、
アクリル絵の具でONE OVER ONE 1/1の文字をペイントしてから
ラッカーとワックスで仕上げました。

廃材を使っての手作り看板です。

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木工に関しては全く素人なので
友人に教えてもらい仕上げました。

切ったり組み立てたりしたわけではないですが
革同様、手を動かしてのものづくり、なかなか楽しめました。

ちょっとした木工

ちょっとした木工仕事。

蚤の市で格安で買ったスツールです。

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水洗いをして、ペーパーヤスリでペンキを落としてから
ラッカーとワックスで仕上げました。

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かなり痛んでいたものなので、ここまで仕上がれば上出来かなと思ってます。

もう一つ仕上げたものがあります。
また、明日にでも紹介します。
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